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中国相場の見方|中古スマホ・PC輸出の採算・為替・関税まで完全ガイド

業者向け2026/6/26スケッチーズ編集部
中国相場の見方|中古スマホ・PC輸出の採算・為替・関税まで完全ガイド

中国相場は、中古スマホ・タブレット・PCを扱う業者にとって「もう一つの売り先」を映す鏡です。国内で値が付きにくい在庫が中国向けでは利益を生むことも、その逆もあります。本ガイドでは、国内相場との差の構造、為替と輸出採算、グレードと需要、仕入れ判断、そして古物営業法・関税法を含む手続きとリスクまでを、業者目線で体系的にまとめます。価格そのものは時期・状態で変動するため断定せず、判断の「型」を持ち帰れる構成にしています。

中国相場とは何か、なぜ国内と差が出るのか

中国相場とは、深圳(華強北)を中心とする中古端末の集積市場で形成される取引価格帯を指します。世界中から中古iPhoneやiPad、Androidが集まり、検品・修理・再販・部材取り(パーツ取り)まで一気通貫で回るため、国内の小売相場とは別の論理で値が動きます。

国内と差が出る主因は次の通りです。

  • 需要構造の違い: 中国・新興国市場では特定モデル(例: iPhoneの過去数世代)に厚い実需があり、国内で飽和した型でも吸収されやすい
  • 部材価値: 画面・基板・カメラなどのパーツ需要があり、ジャンク・故障品でも値が付くことがある
  • 数量ロット: 1台売りの国内に対し、まとめ買い前提で単価が決まりやすい
  • 制度差: 国内固有の利用制限表示(〇/△/×)やキャリア事情が、中国側では評価軸として薄まる場合がある

つまり「国内で売れない=価値がない」ではなく、出口を変えると評価が変わる、という前提に立つことが第一歩です。

shenzhen market

国内相場の基準を先に固める

中国相場を読む前に、比較の物差しとなる国内相場を正確に押さえます。横断的に見るほど中央値の精度が上がります。

販売相場を見る主な場所

  • 中古専門: ゲオ、イオシス、ソフマップ、じゃんぱら、ニコスマ、駿河屋、ノジマ、カメラのキタムラ、Back Market
  • 中古PC: ドスパラ、パソコン工房
  • EC: 楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon
  • フリマ・オークション: メルカリ、ラクマ、ヤフオク!

フリマ価格は手数料を差し引いて手取りで見ます。たとえばメルカリの販売手数料は10%なので、表示価格がそのまま利益にはなりません。

買取・下取り相場

仕入れ目線では買取側も重要です。Apple Trade In、docomo・au・SoftBank・楽天モバイルの下取りは、特定モデルの「底値の参考」になります。中古買取店の店頭価格と合わせ、異常値を除いた中央値で判断すると、単発の高値・安値に振り回されません。

スペックと状態を正確に評価する

相場の納得感は、対象の素性を正しく特定できるかで決まります。世代・チップ・状態の三点を曖昧にしないことが、国内・中国双方で効きます。

iPhoneとAppleシリコンの世代対応

  • iPhone 11 / SE(第2世代)= A13 Bionic
  • iPhone 12 = A14、13 および SE(第3世代)= A15
  • iPhone 14 / 14 Plus = A15、14 Pro = A16
  • iPhone 15 = A16、15 Pro = A17 Pro
  • iPhone 16 = A18、16 Pro = A18 Pro

iPhoneはおおむね毎年9月前後に発売され、RAMは概ね4〜8GB級です。世代を取り違えるとチップ・価格帯がずれるため、型番起点で確認します。

Androidの代表チップ

  • Google Pixel: 6=Tensor、7=Tensor G2、8=Tensor G3、9=Tensor G4
  • サムスン Galaxy S23=Snapdragon 8 Gen 2、S24=Snapdragon 8 Gen 3(地域によりExynos)
  • ソニー Xperia 1 V=Snapdragon 8 Gen 2、1 VI=Snapdragon 8 Gen 3
  • シャープ AQUOS sense8=Snapdragon 6 Gen 1

状態チェックの定番

  • バッテリー最大容量: 80%が交換検討の目安。中国向けでも劣化は減点要素
  • IMEI確認: 「*#06#」で表示。ネットワーク利用制限(〇/△/×)と合わせて確認
  • SIMロック: 2021年10月1日以降発売の端末は、電気通信事業法に基づく総務省の規制で原則SIMロック禁止。それ以前はロック解除可否が値に影響

中古PCの評価軸

Windows 11の要件は、第8世代Intel Core以降または対応Ryzen、TPM 2.0、メモリ4GB以上(実用は8GB以上)、ストレージ64GB以上です。中心帯はCore i5/i7やRyzen 5/7、SSDは256/512GBが定番。要件を満たすかどうかが再販価値を大きく分けます。

used smartphones

為替と輸出採算をどう計算するか

中国相場を「円換算」して国内相場と並べないと比較になりません。ここを雑にやると利益が消えます。

採算計算の基本式

ざっくりした採算は次の構造で見ます(数値は時期・状態で変動)。

  1. 中国側想定売値(人民元)× 為替レート = 円換算売値
  2. 円換算売値 −(仕入原価 + 検品・修理 + 送料・梱包 + 決済/プラットフォーム手数料 + 通関関連費)= 粗利
  3. 粗利 ÷ 仕入原価 = 利益率の目安

為替を甘く見ない

円安は輸出採算を押し上げ、円高は圧迫します。レートは日々動くため、見積りは「約定見込みのレート」で固め、決済タイミングのズレ(仕入は今・回収は後)を織り込みます。為替が数%動くだけで薄利案件は赤字化し得るため、利益率に十分なバッファを取ります。

ロットと回転

中国向けはロット取引が中心です。単価が下がっても回転と数量で取るモデルなので、「1台あたりの粗利×台数−固定費」で全体最適を見ます。検品・修理の歩留まり(ジャンク混入率)も採算に直結します。

グレード・需要・モデル選定の読み方

同じ型でも、どのグレード・容量・色・状態が中国側で求められるかで値が変わります。

  • 需要の厚いモデルを優先: 過去数世代のiPhoneは実需が安定しやすい。最新すぎる型は国内が高く輸出妙味が薄いことも
  • 容量: 同型でも容量差(例: 128GB/256GB)で評価が分かれる
  • 状態グレード: 美品・並品・ジャンクで出口が異なる。ジャンクは部材価値で評価される
  • ロック・SIMフリー: SIMフリーや解除済みは流通性が高い傾向

「検証できない優劣の断定」は避け、自社の販売データと中国側の引き合いを突き合わせて、回る型を見極めるのが実務的です。

仕入れ判断のチェックリスト

仕入れ前に最低限そろえたい確認項目です。

  • 型番・世代・チップ・容量を正確に特定したか
  • バッテリー最大容量・画面・基板など状態を記録したか
  • IMEI(*#06#)と利用制限(〇/△/×)を確認したか
  • SIMロック有無(2021年10月以降は原則フリー)を確認したか
  • 国内相場(販売・買取)の中央値を、異常値を除いて把握したか
  • 中国側想定売値を円換算し、為替バッファを取ったか
  • 修理・検品・送料・手数料・通関費を全部入れて粗利を出したか
  • データ初期化・消去の運用が回っているか

よくある失敗

  • 表示価格=利益と誤認(フリマ手数料10%などを引き忘れ)
  • 為替を据え置きで計算し、円高局面で赤字化
  • 利用制限△/×やネットワーク制限を見落として返品・減額
  • 初期化漏れによる個人情報リスク

輸出手続きと法令リスク(必ず確認を)

中古端末の売買・輸出には複数の法令が関わります。以下は概要であり、断定的な法的助言ではありません。最新の取扱いは所管官庁・専門家に必ず確認してください。

国内の事業者規制

  • 古物営業法: 中古品を業として売買する事業者は古物商許可が必要。買取時の本人確認義務、取引記録(帳簿)の保存義務がある
  • 携帯電話不正利用防止法: 端末・回線の譲渡や契約時に本人確認が求められる
  • 個人情報保護法: 売却・廃棄前のデータ初期化・消去を徹底する
  • 電気通信事業法/SIMロック規制: 2021年10月1日以降発売端末は原則SIMロック禁止

消費税・インボイス

業者間取引では、古物商特例やインボイス制度に基づく仕入税額控除の取扱いを正しく処理する必要があります。請求書・帳簿の要件を満たしているか確認してください。

輸出(関税法等)

海外輸出には関税法等に基づく輸出手続き(輸出申告など)が伴います。バッテリー内蔵端末はリチウムイオン電池として輸送上の規制対象になり得るほか、相手国側の輸入規制・認証要件も関係します。通関業者と連携し、必要書類・区分を事前に確認するのが安全です。

FAQ

  • Q: 古物商許可なしで輸出販売してよい? A: 中古品を業として扱うなら原則許可が必要。要確認です。
  • Q: 利用制限×の端末は中国で売れる? A: 部材・ジャンク用途で値が付く場合もありますが、用途と出口次第。事前合意が前提です。
  • Q: 為替はいつのレートで計算する? A: 約定・決済見込みのレートで固め、バッファを持たせます。

まとめ

中国相場は「国内で売れない在庫」に別の出口を与える一方、為替・手数料・通関・法令という変数が利益を左右します。読み方の要点は、(1) 国内相場の中央値を異常値除外で固める、(2) スペックと状態を世代・チップまで正確に特定する、(3) 円換算と為替バッファを入れて採算を計算する、(4) グレードと需要で回る型を選ぶ、(5) 古物営業法・関税法等の手続きを事前確認する、の5点です。価格そのものは時期・状態で変動するため、常に最新の相場で裏取りしてください。

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